中村十念の考えるヒント十ヵ条
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[MG10]No.41 社会のねじれを考えるヒント十ヶ条
(執筆者)俯瞰マネジメント研究会 | 中村十念
1.ねじれとは変形のことである。変形はゆがみを生じ、ゆがみは「あちらを立てればこちらが立たず」のジレンマ状態となる。よく起こる社会現象である。ここでは社会保障を題材にねじれ対処策を考えてみよう。
2.社会保障の変形は、少子化対策を社会保障の延長とし据え始めたところから始まった。財源も社会保障の中から捻出しようとしたことがねじれを大きくした。
3.既存の社会保障費が増加し続けることは、多くの人にとって当然のことである。65歳以上の人口比が、現在の29%からますます増加する。平均寿命は延び続け、人生百年が当たり前になっていくからである。
4.既存の社会消費が膨らむ中で、少子化対策の新規の費用発生である。社会保障費は、保険料、自己負担、公費の3分担構成となっている。 保険料は、企業と労働者の半々負担なので、負担者は個人と企業と公費ということになる。好景気の時なら保険料負担増(つまり個人と企業の負担)も選択肢となろうが、30年不況化ではそれは無理。
5.公費負担増の道しか残されていないのである。公費負担というと増税かという話の筋になるが、それも無理。ますます不景気を加速させるからである。となると、残される財源は国債の発行である。 ・・・
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