中村十念の考えるヒント十ヵ条
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後期高齢者医療制度を理解するためのヒント十ヶ条
(執筆者)俯瞰マネジメント研究会 | 中村十念
1.後期高齢者医療制度(以下後高制と略す)は、75歳以上の全国民を対象にする、我が国唯一の年齢別医療保険制度である。75歳の時に社保だった人も国保だった人も共済だった人も、全員が後高制に移管される。
2.ところがこの後高制は、制度が国保寄りの設計になっているため、社保からの移管組にとっては驚かされることが多い。
3.保険者は「後期高齢者医療広域連合」で各都道府県に設置されている。この広域連合では保険料の決定や医療費の支給は行っているが、保険料の徴収などの窓口業務は行っていない。窓口業務は市町村が担当している。被保険者は本人のみで、家族か夫婦とかのグループ被保険者はいない。
4.保険料の計算方法がガラリと変わる。社保の場合、標準月額方式であったのが、原則上限付き所得比例方式に変わる(均等割りと称する最低保険料も設けられている)。この上限は2年毎に見直され、2025年は80万円である。それ以前は66万円であったので、20%以上値上げされた。
5.自己負担も変わる場合がある。社保時代は2割負担であった人の多くが3割負担になる。
6.保険者が都道府県にバラされているため、後高制の全国一本の決算書はない。ここでは東京都の2023年度の決算状況を見てみる(会計は一般会計と特別会計に分かれており、医療保険は特別会計で処理されている。以下は特別会計に基づく)。・・・
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