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≪医療関連ニュース≫
主に医療機関や介護福祉関係にお勤めの方向けに、役立つ医療関連ニュースをピックアップして配信しています。

2020年10月23日のヘッドライン

  • 備えよ、次に。新型コロナ第2波 ヨーロッパ、各国で対応多様化
    フランス、イタリア、スペイン、英国等は強権封じ込め策採用。
    スウェーデン等は長期戦覚悟のゆるやか規制。国民の疲弊防止のため。

  • インスリンを分泌する人工細胞を用いた1型糖尿病の治療法を開発 <徳島大学病院>
    徳島大学病院の池本哲也特任准教授らの研究グループは先ごろ、再生医療技術を用いた1型糖尿病の治療法を開発したことを発表した。1型糖尿病は発症原因がいまだわかっておらず、インスリンを分泌する細胞や膵臓を移植するしか根本的な治療がない。研究グループは、患者の皮下脂肪組織から再生医療の技術を用いてインスリンを分泌する人工細胞を作り、患者に移植する方法を開発。患者自身の細胞を使用するため移植後の拒絶反応がなく、腹腔鏡手術で行うことから体力面の負担も少ないとされる。マウスを使った実験では血糖値を正常化する効果が得られており、今後はブタを使った実験や人工細胞を作る過程の確立などに取り組む。また11月6日まで、クラウドファンディングサイト「Otsucle」で220万円の資金を募っている。
    ◎参考サイト:徳島大学病院 お知らせ

  • 歯周病によって認知症の原因物質が脳に蓄積する仕組みを解明 <九州医学>
    九州大学と北京理工大(中国)などの研究チームは先ごろ、歯周病菌が体内に侵入することで、認知症の原因物質が脳に蓄積し、記憶障害が起きる仕組みを解明したと発表した。
    認知症の7割を占めるアルツハイマー病は、「アミロイドベータ(Aβ)」などの異常なたんぱく質が長年にわたって少しずつ脳に蓄積することで発症するとされている。研究チームは、マウスに3週間、歯周病菌を直接投与して感染させ、正常なマウスと比較したところ、歯周病菌に感染したマウスの脳血管の表面では、Aβを脳内に運ぶ「受容体」と呼ばれるたんぱく質の数が約2倍に増えていた。脳細胞へのAβの蓄積量も10倍に増えた。
    武洲九州大学准教授(脳神経科学)は「歯周病菌が、異常なたんぱく質が脳に蓄積することを加速させてしまうことが明らかになった。歯周病の治療や予防で、認知症の発症や進行を遅らせることができる可能性がある」としている。
    ◎参考サイト:九州大学 プレスリリース

(公開日 : 2020年10月23日)