中村十念の考えるヒント十ヵ条
Obelisk(eアカデミア)で毎月配信中のマネジメントに役立つヒント十ヵ条の一部を公開しています。
[MG10]No.42 慢心リスクを考えるヒント十ヶ条
(執筆者)俯瞰マネジメント研究会 | 中村十念
1.おごり高ぶることを慢心という。
この慢心が組織や企業を凋落させた例は想像するより多い。
近年では、パナソニックやシャープのような電器産業、長銀や日興証券のような金融業、そしてなによりも特筆されるべきは「日本」である。
2.慢心の原因は三つに集約されるように思う。一つ目は成功体験である。例えば高品質、高機能、高付加価値で成功した企業は、そのことに胡坐をかき慢心を生み出しやすい。
3.二つ目は、本質の誤認である。時代の流れを読み切れず、あるいは誤読し、「何が悪いこれまで通り」の姿勢が慢心を生み出す。
わかりやすいのはデジタル化である。その本質は「画期的な簡素化」であったにも関わらず、多くの企業が本質を読み違え、凋落した。例えば日本の半導体産業の事例である。
4.三つ目は、集団的慢心である。慢心はウイルス的である。人から人へ感染する。組織力の高い企業ほど広く感染される。長年かけて築いた信用が、たった一日の高慢で崩壊される。そうなると慢心を通り越し高慢となる。
5.次に慢心リスクを防ぐ方法を考えてみよう。まず「やるべきことをちゃんとやる」ということである。
やるべきことのNo1は、自社データの定量的分析である。
データからだけでは、変化の兆候はわからないことも多い。関係者の発言や噂話、愚痴やサプライヤーの情報などの定性的なことにも耳をすます必要がある。
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