医療法人を考えるヒント No.2

医療法人化を考えるヒントとなりそうな論点10項目を毎月1つずつ公開します。
倶楽部オベリスク(eアカデミア)では全編公開中です。

医療法人を考えるヒント No.2 シミュレーション・ファースト

(執筆者)株式会社日本医療総合研究所 中村十念 


1.説明責任とシミュレーション

説明責任という言葉があります。ひとつひとつの説明責任を果たすプロセスを通じて、信用力が増進していきます。医療法人化に当たっては、いろいろな場面で説明を求められます。臨機応変の対応が必要です。しかし、臨機応変とは言っても、エビデンスがあった方が対応しやすいもの。エビデンスの基盤になるのがシミュレーションです。

シミュレーションの種類は会計的なことと、言語的なものの2つに分けられます。


2.会計的なシミュレーション

数年次にわたる予想される損益計画、キャッシュフロー、財産の状況などが会計的なシミュレーションに該当します。顧客の数、単価、従業員数もその中に入ります。これを作成するに当たって、会計学の大枠の理解は法人経営者のリテラシーとしてMUSTです。


3.言語的シミュレーション

経営理念やビジョン、それにもとづく具体的な経営方針などが、言語的シミュレーションに当たります。医療法人のモデル定款に記されている参照例や企業が公開している経営理念などが思考の糸口になることもあります。しかし、これまでご自身の経験の中で育んでこられた情熱こそが、理念やビジョンのもととされるのが自然です。


4.シミュレーション・ファースト

このシミュレーションが一番効果を現すのが、銀行との顔合わせの時です。

銀行は交渉の初期に、医師としての資質は当然ですが、経営者としての適性も見ています。彼等の適性診断はこのシミュレーションの資料を通じて行われるはずです。

そして、その判断の結果は、貸す貸さないから始まって、金利や担保等の貸出条件にまで帯のごとくつながっていきます。成長が始まると、先に資金が必要となりますので、銀行との関係はますます深まります。

まさにシミュレーション・ファーストです。


  

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