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≪医療関連ニュース≫
主に医療機関や介護福祉関係にお勤めの方向けに、役立つ医療関連ニュースをピックアップして配信しています。

2020年10月2日のヘッドライン

  • 備えよ次に。デジタル庁の基本戦略、標準化・行政プラットフォーム・やめる勇気が3本柱
    東洋大学坂村教授が見解。
    標準化決定部局の新設、行政共通OSの構築、ペーパーレス工程表の必要性を指摘。
    マイナンバーはID、若干の不当利用のリスクはやむ無しと。

  • 喘息に対する不安や心配が軽減するまでに平均14年を要する <ノバルティスファーマ(株)>
    9月11日、ノバルティスファーマ株式会社は、喘息と診断されてから10年以上が経過しており、かつICS/LABA配合剤を使用している喘息患者300名を対象に行ったアンケート結果を公表した。喘息のために「仕事や生活に支障が出てやりたいことをあきらめた」「これ以上良くならないとあきらめた」など「負の感情」を抱えた経験のある人が47%に上った。また不安や心配が薄まったと感じている前向きな患者であっても、不安や心配が薄まるまでには平均14年という長い年月を要していることが判明した。さらに8割の喘息患者は「医師とのコミュニケーション」を重要視しているが、その一方で、2人に一人は、医師に伝えたいことが十分に伝えられていない、と感じているという結果が示された。
    この結果を受けて、日本喘息学会 理事長、近畿大学病院 病院長 東田有智氏は、「喘息による死亡者は未だ減っていない。今後の対策として、患者さんの症状が可視化できるツールを作り、活用してもらうことで一人でも多くの喘息患者さんの重症化を防ぎ、喘息がなかった頃の状態に近づけることを目指したいと思う」と述べている。
    ◎参考サイト:ノバルティスファーマ株式会社 プレスリリース

  • 新型コロナウイルス重症化を予測する因子を発見 <国立国際医療研究センター>
    9月24日、国立国際医療研究センター研究所 ゲノム医科学プロジェクトの杉山真也副プロジェクト長らの研究グループは、血液中の5つの物質が、新型コロナウイルス感染症の重症化を予測する因子となり得ることを発表した。研究グループは、新型コロナウイルスに感染した患者28人の血液を経時的に収集し、病態の経過に沿った形で血中の液性因子を解析。その結果、重症化する患者は、感染初期から血液中のCCL17の濃度が基準値よりも低いことを発見した。また、IFN-λ3、CXCL9、IP-10、IL-6は、重症となる数日前から血液中で急激に高い値を示すことがわかった。
    この結果から、感染初期にはCCL17を測定することで、将来の重症化予備群を発見できる可能性がある。さらに、IFN-λ3、CXCL9、IP-10、IL-6を測定することで、重症化発症のタイミングを事前に察知することができ、適切な治療を施すことが可能になるとしている。今後は、これらの因子の血液検査キットの販売を目指していく考えだ。
    ◎参考サイト:国立国際医療研究センター プレスリリース

(公開日 : 2020年10月02日)