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≪医療関連ニュース≫
主に医療機関や介護福祉関係にお勤めの方向けに、役立つ医療関連ニュースをピックアップして配信しています。
2022年9月5日のヘッドライン
- やり切ろう、ワクチン。考えよう、ポストコロナ。mRNAワクチン多数回接種、世界初の新局面に。
医師にも不安感。政府は安全性につき丁寧な説明を。
日本の直近一日当たりコロナ死者数は216人。
直近の一日当たりのワクチン3回目接種者3万3千人。累計は81,559,734人。接種率64.8%。
4回目は一日当たり4万4千人。累計は27,532,730人。
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◇国内の新型コロナワクチン接種回数・接種率等☞首相官邸HP
◇国内の新型コロナ感染者数状況☞NHKオンライン
- 6種のSGLT2阻害薬、腎保護効果は同等<東京大・佐賀大>
東京大学と佐賀大学は8月9日、大規模レセプトデータベースを基にSGLT2阻害薬間での腎保護効果を比較検討した結果を公表した。解析対象としたのは、JMDC Claims Databaseに登録後、4カ月以上が経過してから糖尿病に対しSGLT2阻害薬が処方され、透析治療歴のない12,100症例(年齢中央値53歳、84%が男性、HbA1c中央値7.5%)。平均観察期間773±477日の間に、年齢・性別・併存疾患・その他の糖尿病治療薬で補正し解析したところ、6種のSGLT2阻害薬の間で、eGFRの年次変化量に有意な差が認められなかったという。この結果について研究グループでは、「SGLT2阻害薬の腎保護作用が薬剤間で共通しているクラスエフェクトであることを示唆している」としている。また「糖尿病だけでなく慢性腎臓病や循環器疾患に対する主要な薬剤としてSGLT2阻害薬への期待が高まる中で、SGLT2阻害薬の各薬剤間における腎保護作用が同等である可能性を、大規模なリアルワールドデータで示した」と、研究の意義を強調した。
◎参考サイト:プレスリリース
- 糖尿病性腎症を悪化させるたんぱく質を発見 <日本大学>
日本大学は8月11日、同大とハーバード大の研究グループが、糖尿病性腎症の悪化に関与するたんぱく質を発見したことを明らかにした。研究グループはまず、米国の糖尿病患者754人の、腎機能が保たれている段階での血液検体を使用し、TGF-βシグナル(腎臓の線維化を中心的に担うメディエーター)に関連するたんぱく質25種を測定。その後10年以内に末期腎不全に至った患者とそうでない患者群を比較したところ、前者ではNBL1と呼ばれるたんぱく質の血中濃度が上昇していた。さらに糖尿病性腎症患者の血中NBL1濃度と腎組織の障害の程度について解析したところ、血中NBL1濃度と、ポドサイト(糸球体上皮細胞)の障害や腎線維化の所見との間に強い相関関係が認められ、NBL1の発現量が腎組織障害の程度に影響を与えている可能性が示唆された。研究グループは、「今後、NBL1を標的とした治療を開発することで、末期腎不全の発症リスクを低下させることが期待できる」としている。
◎参考サイト:ニュースリリース【PDF】
(公開日 : 2022年09月05日)