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≪医療関連ニュース≫
主に医療機関や介護福祉関係にお勤めの方向けに、役立つ医療関連ニュースをピックアップして配信しています。
2022年9月21日のヘッドライン
- やり切ろう、ワクチン。考えよう、ポストコロナ。第7波収束下、コロナ二価ワクチン、そろりスタート。
接種条件多きにもかかわらず、説明・周知不足。軌道に乗らない可能性も。
日本の直近一日当たりコロナ死者数は127人。
直近の一日当たりのワクチン3回目接種者2万8千人。累計は82,087,621人。接種率65.2%。
4回目は一日当たり19万2千人。累計は32,657,700人。
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◇国内の新型コロナワクチン接種回数・接種率等☞首相官邸HP
◇国内の新型コロナ感染者数状況☞NHKオンライン
- エンシトレルビル緊急承認の提言、「製薬企業への利益誘導ではない」 <日本感染症学会・日本化学療法学会>
日本感染症学会と日本化学療法学会は9月8日、両者が加藤厚労相に提出したCOVID-19対策に関する提言の補足説明を公表した。同月2日に公表された提言では、新型コロナの経口治療薬エンシトレルビル(商品名:ゾコーバ)の緊急承認を求めていることに対し、開発に当たっている塩野義製薬への利益誘導ではないかとの批判が出ていた。補足説明ではこの点について、日本感染症学会の理事長、役員がエンシトレルビルの治験調整医師や医学専門家を務めていることを明らかにしつつ、この批判を否定。その理由として、エンシトレルビルは、治験において入院や死亡率の減少は証明できなかったものの、ウイルス量の減少が有意差をもって確認されており、発熱や呼吸器症状の改善も認められていること、すでに使用されているニルマトレルビル/リトナビル(商品名:パキロビッドパック)、モルヌピラビル(同:ラゲブリオ)の治療適応が60歳超や重症者であるため、若い世代や軽症者にも投与できる治療薬が必要であること、などを挙げている。
◎参考サイト:「新型コロナウイルス感染症における喫緊の課題と解決策に関する提言」に関する補足説明【PDF】
- 安全性・有効性が疑われる幹細胞治療の実態を報告 <CiRA>
京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は9月2日、日本国内で安全性や有効性が疑われる幹細胞治療が提供されている実態と、それが再生医療法の構造的な課題に起因する可能性があるとする報告を発表した。CiRAの研究グループが、法で義務づけられている「再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書」を分析したところ、2,377医療機関による3,467件の幹細胞治療の提供が可能となっていたが、そのなかには、培養した幹細胞を患者に投与するなど、ISSCR(国際幹細胞学会)のガイドラインが非難する治療のほか、科学的エビデンスが未確立のがん免疫療法が多数含まれていた。こうした事態となっている原因として研究グループでは、研究開発から治療の実用化に至るプロセスで重要な3つの基本概念、すなわち、▼研究で安全性と有効性が証明された医療が治療になること、▼研究と治療の定義とその区別、▼「新規性の高い未確立医療技術」と「未検証の治療」の区別――を、再生医療法では明確にしていないためとした。そのうえで、今後の法改正では、これら3つの基本的概念を明確にし、関係者の間で確実に共有できる内容または運用を実現することが望まれる、としている。
◎参考サイト:京都大学 iPS細胞研究所 ニュース
(公開日 : 2022年09月21日)