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≪医療関連ニュース≫
主に医療機関や介護福祉関係にお勤めの方向けに、役立つ医療関連ニュースをピックアップして配信しています。

2023年9月25日のヘッドライン

  • 健康第一、換気・うがい・手洗いで。米国、また財政トラブル、2024会計年度(23年10月~24年9月)の予算不成立の可能性。一部政府閉鎖も。
    6月に米国国債のデフォルト問題あったばかり。一部の共和党右派(トランプ支持派)が強硬策。
    共和党のマッカーシー下院議長は「理解できない」と右派を非難。

  • 2022年度、健保組合全体は黒字も、4割の組合は赤字 <健保連>
    健康保険組合連合会は9月14日、1,383組合全体の2022年度の決算見込を公表した。前年度は847億円の赤字だったが、22年度は2,212億円改善し1,365億円の黒字となる見込み。ただ全体の4割に当たる559組合が依然赤字となっている。保険料収入は8兆4,890億円で前年度比2.7%増だったが、保険給付費も5.7%増の4兆4,903億円となった。しかし高齢者拠出金が6.7%減の3兆4,057億円となり、保険給付費の増加を相殺したため経常支出は前年度とほぼ同額となり、収支差引額の黒字に結びついた。拠出金の大幅な減少は、新型コロナ感染拡大に伴う高齢者医療費の減少と、20年度分の精算額が1,445億円の返還となったことによるもので、22年度限りの一時的なもの。2023年度は拠出金が再び増えることが見込まれ、経常収支は3,600億円の赤字になると見込まれている。
    ◎参考サイト:令和4年度健保組合決算見込と今後の財政見通し【PDF】/概要版【PDF】

  • 歯磨きが一部の高齢者の肺炎発症を減少させる可能性 <東京医科歯科大>
    東京医科歯科大学は9月6日、高齢者が家庭で日常的に行う歯みがきが、肺炎予防に効果があることを明らかにした研究結果を公表した。同大大学院歯科総合研究科の相田潤教授、井上裕子特任研究員の研究グループは、2016年の日本老年学評価研究(JAGES)のデータを用いて、歯みがき回数と過去1年間の肺炎経験との関連を、過去5年以内の肺炎球菌ワクチン接種の有無によって層別化し、機械学習を用いて分析した。解析対象は65歳以上の要介護認定を受けていない高齢者17,217人(平均年齢73.4±5.8歳,男性46.1%)だった。歯みがきが1日に1回以下の人の場合、肺炎を経験した割合は、ワクチン接種群では4.5%、非接種群では5.3%だった。分析の結果、非接種群では、歯みがき1日に1回以下の群では、1日3回以上の群と比較して、肺炎経験を有するオッズが1.57倍(95%信頼区間:1.15-2.14)となった。一方、接種群では、歯みがきの回数と肺炎経験との間には有意な関連は見られなかった。このことから、ワクチン未接種の高齢者では、日常的な歯みがきの回数が多いことが肺炎経験の減少に影響がある可能性が示唆された。この結果について研究グループでは、「歯みがきをすれば肺炎球菌ワクチンを接種しなくていいということを意味しない。接種して、歯みがきもきちんと行うことが、肺炎や歯科疾患の予防に重要」としている。
    ◎参考サイト:プレスリリース

(公開日 : 2023年09月25日)
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