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≪医療関連ニュース≫
主に医療機関や介護福祉関係にお勤めの方向けに、役立つ医療関連ニュースをピックアップして配信しています。

2024年5月14日のヘッドライン

  • アメリカマサチューセッツ総合病院のブタ腎臓移植実験成功せず。
    レシピエントの60歳の男性患者 3月16日の移植手術日から約2ヶ月で死亡。
    多くのデータ・情報・知識を残し、遺伝子を始め今後の臓器移植医療の進展に光明を与える可能性を残す。

  • 母親の抗体は子の免疫力だけでなく脳の発達にも影響 <群馬大・富山大>
    群馬大学と富山大学は5月2日、両者の共同研究グループが、母親の抗体が子の脳の発達に与える影響を、マウスを用いて調べた結果、脳の様々な細胞の数が変動することや、マウスの社会性に影響を与えることを明らかにしたと発表した。研究グループは、幼児期のマウスの脳にあるミクログリア細胞(異物の除去や栄養因子の分泌等の役割を担う)に、母親の抗体が結合していること、抗体が結合したミクログリア細胞は、I 型インターフェロンというタンパク質を分泌することを見出した。そこで母親の抗体が子に渡されないマウスを作製したところ、子マウスの脳内の特定のニューロンやグリア細胞の密度に変化が見られ、これらのマウスの行動を解析したところ、社会性行動に違いが見られた(通常のマウスに比べ、他のマウスに接触する時間が増加)。妊娠中は胎盤経由で、出産後は母乳により子に渡されるこうした抗体はこれまで、子の免疫力を高めることは知られていたが、脳への影響は知られていなかった。研究グループでは、「今回の結果をヒトにおきかえた場合、母親の抗体が子の脳の発達に良い影響を与えているのか、悪い影響を与えているのかについては、解釈が難しい。さらなる研究を進め、今後明らかにしていきたい」としている。
    ◎参考サイト:プレスリリース【PDF】

  • 加齢黄斑変性、前駆症状の仕組みを解明 <東大病院>
    東京大学医学部附属病院は4月18日、眼科の寺尾亮助教と、ワシントン大学セントルイス医学部眼科のRajendra S. Apte教授らによる研究グループが、加齢黄斑変性(AMD)の前駆病変が生じる仕組みを明らかにしたと発表した。研究グループは、遺伝子改変マウスを用いた実験から、補酵素であるニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(NAD+)の枯渇がマクロファージの細胞老化を引き起こし、その結果として、AMDの前駆症状の一つである網膜下ドルーゼノイド沈着が発生することを見出したという。また、老化細胞除去治療やNAD+補填療法がAMD前駆病変の出現を抑えることも判明した。この研究成果について研究グループでは、「AMD予防のための治療法確立につながることが期待される」としている。
    ◎参考サイト:プレスリリース

(公開日 : 2024年05月14日)
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