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≪医療関連ニュース≫
主に医療機関や介護福祉関係にお勤めの方向けに、役立つ医療関連ニュースをピックアップして配信しています。

2020年7月21日のヘッドライン

  • アビガン特定臨床研究 通常投与群と遅延投与群でウイルス消失率に有意差みられず <藤田医科大学>
    7月10日、藤田保健医科大学は全国47医療機関で実施している「SARS-CoV2感染無症状・軽症患者におけるウイルス量低減効果の検討を目的としたファビピラビル(アビガン)の多施設非盲検ランダム化臨床試験」の暫定的な解析結果を公表した。
    研究では、参加したSARS-CoV2に感染した無症状や軽症患者を、研究参加1日目からアビガンを投与する群(通常投与群)と6日目から投与する群(遅延投与群)に無作為に割り付け、以下のような結果を得た。
    ・6日目まで(遅延投与群が内服を開始するまで)の累積ウイルス消失率は通常投与群66.7%、遅延投与群56.1%。
    ・6日目までのウイルス量対数値50%減少割合は通常投与群94.4%、遅延投与群78.8%。
    ・37.5℃未満への解熱までの平均時間は通常投与群2.1日、遅延投与群3.2日。
    通常投与群はウイルス消失や解熱に至りやすい傾向がみられたが、両群間に有意な差はみられなかった。
    ◎参考サイト:藤田医科大学 プレスリリース

  • 「業務の優先順位」「代替手段の確保」「資源管理」が病院のBCPに必須の要素 <東北大学災害科学国際研究所>
    東北大学災害科学国際研究所は7月8日、病院の事業継続計画(BCP)に関する研究結果を発表した。国内外の病院BCPに関する先行研究の論文97件を分析した結果、扱われる災害の種類が多様である一方で、論点に共通の傾向がみられることがわかった。さらに、東日本大震災の教訓に基づき策定された東北大学病院のBCPを検証したところ、「業務の優先順位」「代替手段の確保」「資源管理」の3つが重視される要素として浮かび上がり、これらは先行研究の分析結果とも矛盾しなかった。この結果を踏まえ同研究所では、この3要素を「病院の事業継続計画に必須である」としている。
    ◎参考サイト:プレスリリース <東北大学>

(公開日 : 2020年07月21日)