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≪医療関連ニュース≫
主に医療機関や介護福祉関係にお勤めの方向けに、役立つ医療関連ニュースをピックアップして配信しています。

2021年5月27日のヘッドライン

  • やり切ろうワクチン、Postコロナ。医療従事者ワクチン、ようやく終盤。
    1回目接種率90%へ。2回目まで完結者も約60%。
    高齢者はスタートから6週間、25日現在で8%、先見えず。

  • 「DOCK2」遺伝子多型、非高齢者のCOVID-19重症化リスクと関連 <コロナ制圧タスクフォース>
    5月18日、コロナ制圧タスクフォースは、日本人の新型コロナウイルス患者と対照者との遺伝子型を比較する大規模ゲノムワイド関連解析を実施した結果、免疫機能に重要な役割を担う「DOCK2」と呼ばれる遺伝子の領域の遺伝的多型(バリアント)が、65歳未満の非高齢者における重症化リスクと関連することを発見したことを発表した。タスクフォースは、このバリアントについて、欧米人ではほとんど認められないことから、日本人を含むアジア人集団に特有の重症化因子の有力候補である可能性が示唆されるとしている。また今後、さらに症例数を増やした解析による追認検証も含めたゲノム研究の継続が重要であるとしている。コロナ制圧タスクフォースは、慶大、東京医科歯科大、東大等の感染症学、ウイルス学、分子遺伝学、ゲノム医学、計算科学、遺伝統計学を含む、異分野の専門家が集まる共同研究グループ。
    ◎参考サイト:プレスリリース

  • モデル動物で「腸呼吸」の有効性を確認、新たな呼吸管理法の可能性 <東京医科歯科大など>
    東京医科歯科大学は5月15日、同大と名古屋大学などの共同研究グループが、腸に酸素を供給し全身の酸素化を可能とする腸換気(Enteral Ventilation:EVA)法を開発したと発表した。研究グループは、マウスの腸管内に純酸素ガス、もしくは酸素が豊富に溶けたパーフルオロカーボン(炭素とフッ素のみから構成される化学物質)を注入するEVA法を開発、モデルマウスにおいて重篤な呼吸不全状態を改善し、全身の酸素化を大幅に改善されることを確認した。さらに、ラットとブタでも安全性と有効性が示されたという。こうした「腸呼吸」の仕組みは一部の水棲動物で認められていたが、ほ乳類で可能かどうかは解明されていなかった。研究グループはEVA法について、「新たな呼吸管理法としての応用可能性を有しており、肺を直接介さずに呼吸不全を緩和できる可能がある」とし、将来的に臨床面で活用できるものとして、人工肺や人工呼吸器の離脱促進、救急領域における上気道閉塞の患者に対する急性期の呼吸管理法などを挙げている。また東京医科歯科大では同日、EVA法を用いた治療法の実用化をめざし、クラウドファンディングを開始している。
    ◎参考サイト:プレスリリース/研究成果について・クラウドファンディングについて

(公開日 : 2021年05月27日)
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