医療法人を考えるヒント No.4

医療法人化を考えるヒントとなりそうな論点10項目を毎月1つずつ公開します。
倶楽部オベリスク(eアカデミア)では全編公開中です。

医療法人を考えるヒント No.4 合理的な設備投資

(執筆者)株式会社日本医療総合研究所 中村十念 


1.医療は最先端記事の宝庫

新聞は読まれなくなってしまいましたが、それでも敢えて経済産業系の新聞を開いてみると少しビックリします。メディカルの紙面はもちろん、イノベーションのページも最先端技術のページも医療関連の記事で埋まっています。これ程のものを使いこなすのに、どれ程のオペレーティングパワーが必要なのだろうと、現実との差に呆然とさせられます。


2.ICT機器の売り込みには要注意

そんな状況ですから、ICT機器の売り込みには要注意です。業者のセールスパワーに負けて余計なものまで買わされてしまわないことが大切です。

例えばサーバーがそうです。ある程度の規模までの医療機関は仮想化サーバー1台で十分です。そのサーバーに全ての機器をつないでしまえば良いのです。そうすれば、本体の購入コストやメインテナンス等の付帯費用も節約することができます。これからのサイバー社会の進行に適合した賢い交渉人となるためには、ICTリテラシーの向上が欠かせません。


3.減価償却

減価償却という会計の考え方があります。多くの医療機器は資産に計上し、数年に分けて(医療機器の場合は5年が一般的)経費化していく仕組みです。

例えば100万円の医療機器を(定額法で)毎年均等に5年間で計上すると、年間20万円が減価償却費となります。それに加えて上述したように付帯経費がかかります。付帯費用をここでは年間10万円とします。そうするとこの機器の年間コストは30万円ということになります。


4.設備投資と生産性

設備投資は、生産性の向上があって初めて合理的となります。生産性は粗利益(貢献利益)の増加によって図られます。上記例のように年間コスト30万円だとすると、これを検査や治療の粗利益(貢献利益)の増加で賄えるかどうかの検証が必要になります。

コスト以上の稼ぎがあれば、生産性があがる合理的な設備投資だと言えます。

ただし要員の増加がないことが条件となります。人件費が増加するならその分もコストに入れて、結果の検証をする必要があります。


  

⇒ 「医療法人を考えるヒント」については「はじめに」をご覧ください。

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