塚田智のデジタルリスクマネジメント十ヵ条

倶楽部オベリスク(eアカデミア)で毎月配信中のマネジメントに役立つヒント十ヵ条の一部を公開しています。

[RMG10]オンライン資格確認を考えるヒント十ヵ条

(執筆者)俯瞰マネジメント研究会 | 塚田智 


1.マイナンバーカードによる資格確認は、医療機関側にはほとんど何のメリットもない。しかし、立場上実行しなければならないデジタルリスクマネージャーもいるかもしれない。今回は、その方々のための十ヵ条である。

2.オンライン資格確認を実施するには、以下のような構成要素がある。
(1)オンライン資格確認端末
(2)マイナンバーカードによる顔認証端末
(3)ルーターなどの施設内ネットワークの機器
(4)審査支払機関へ接続する外部ネットワーク
(5)保険情報を確認する医事会計システム
(6)特定健診・薬剤情報を参照する電子カルテシステム
これら複数の機器やシステムが連携するため、業務は複雑になる。

3.上記(1)から(3)を1つの業者でまとめていくとすると、最大4社との契約が必要となる。外部ネットワークとして、既存のレセプト電算システムと同じものを利用できる場合は3社となる。

4.オンライン資格確認のためには、施設内に2つのルーターが必要になる。1つは、外部ネットワークとオンライン資格確認端末を接続するためのルーターである。もう一つは、オンライン資格確認端末と医事システムや電子カルテシステム及び顔認証端末を接続するためのルーターである。

5.オンライン資格確認を安全に利用するためにはルーターの設定がとても重要である。反対に、ルーターの設定を間違えると、外部から侵入される危険性が出てくる。ルーターの設定は、業者に任せた方が良いと思われる。しかし、施設内のネットワークは今後も自主運営され、変更される可能性もある。業者が行う設定内容を事前に確認し、設定後の設計図や関連文書の保存等はデジタルリスクマネージャーの職務である。・・・

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(公開日 : 2021年12月08日)
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