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≪決算書の簡易診断≫
上場している様々な企業の決算書の簡易診断結果を提供しています。

決算書の簡易診断 No.14 株式会社ビー・エム・エル

株式会社ビー・エム・エル 簡易B/S、P/L

【決算書の簡易診断とは】

実在する企業の決算書(主に貸借対照表と損益計算書)の中身を4つのチェックポイントから簡易的に経営診断したものです。各チェックポイントを独自の判断により「優」「良」「可」「不可」の4段階で評価しています。

簡易診断結果は十分な経営分析ではありません。参考としてご覧ください。


【チェックポイント1】債務超過に陥っていないか?

  1. 2020年度3月期時点の総資産(=負債と純資産の合計)は1,163億円で、対前年度+3億円の増加となっています。
  2. そのうち、負債合計は359億円(対前年度+10億円)、自己資本(純資産)は811億円(対前年度▲7億円)です。総資産額よりも負債合計額が小さいので債務超過ではありません。
  3. 財務体質を表す自己資本比率(※自己資本=純資産としています)は、負債が増額する一方で純資産が減少したため、対前年度▲0.8ポイントで69.2%に下がりました。70%を割ってしまいましたが、良い水準です。
評価「優」

【チェックポイント2】営業利益・経常利益は黒字か?

  1. 当期の本業の基礎収益力を表す営業利益は105億円で、対前年度▲7億円の減少となっています。売上高営業利益率は対前年度▲0.8ポイントで、8.1%に下がっています。
  2. 当期の正常収益力を表す経常利益は102億の黒字ですが、対前年度▲7億円の減益です。
  3. 売上高経常利益率は、対前年度▲0.8ポイントで、8.5%に下がっています。
  4. 売上高に対する比率はどちらも8%超の高水準ですが、対前年度では収益力が低下している点に注意が必要です。
評価「良」

【チェックポイント3】損益分岐点比率は100%を下回っているか?

  1. 損益分岐点比率は75.8%と良い水準です。しかしながら、対前年度では+1.6ポイントの上昇、すなわち経営安全率(=100-損益分岐点比率)が▲1.6ポイント低下していることになります。
評価「良」

【チェックポイント4】現・預金残高は月商(ひと月の売上高)の1.5ヶ月分あるか?

  1. 運転資金や手形の不渡りなどの不時に備えた手元現預金月商倍率は5.09ヶ月(対前年度▲0.23ヵ月)です。判断基準値である1.50ヶ月を大きく上回っており、資金繰り面には余裕があります。
評価「優」

【総合評価】

  1. 2020年3月期は対前年度で増収減益の良くない経営成績となりました。
  2. 売上高が増収(+36億円)したものの、変動費も同程度の増加(+36億円)となったため貢献利益は微増(+0億円)でした。売上高貢献利益率は対前年度▲1.1ポイントと、固定費回収パワーが大きく低下しています。売上高、売上原価とも金額はほぼ同じ増加ですが、売上高貢献利益率は下がっている点に注目です。なお、売上高貢献利益率は35.0%と、依然として高水準をキープしており、元々の収益力の高さが伺えます。
  3. 貢献利益が微増となるなか、固定費が増加(+7億円)したため、当期の経常利益は減益(▲7億円)となりました。固定費は投資費でもあります。今後、貢献利益を生み出すパワーに変換できるかが鍵です。
  4. 財務面では、B/Sの右側の純資産は、自己株式の取得を行った影響で▲7億円となっています。一方、負債は+10億円となっています。これは支払手形及び買掛金の増加、つまり支払いのツケの増加によるもので、外部から直接資金を調達したものではありません。B/Sの左側の資産全体(カネの運用)は固定資産が増えたことで+3億円となっています。流動資産の現預金が▲7億円となっていますが、保有額は資産の44%を占め、負債合計額を上回っており、安全性には問題ありません。
評価「良」

【その他】

  1. 当企業の貢献利益率は前期から下がったとはいえ35.0%の高水準です。検査薬や検査委託料などが高止まりしていませんか。仕入価格交渉の際のメルクマールとして参考にしましょう。


  2. 会計の本質的な部分を理解し、貸借対照表と損益計算書の中身を読み解く力をつけることで、より詳細な分析を行うことができます。「絵でつかむ会計力リーダー養成講座」をまだ受講されていない方は是非ご検討ください。